つづき
私は両親と妹が一人いて、地震当日は私と妹が仕事で外出、両親は在宅。
自宅へ向かう途中、何度携帯をかけても通じず、たまに出くわす公衆電話でもやはりダメ。
私、こんな時のために日頃から10円玉を多目に持ち歩いてるんですが全く役に立たず。
だいぶ歩いて疲れ出した頃に営業しているコンビニを発見。
真っ暗な店内では、店員さんが懐中電灯で手元をてらしながら電卓で会計をし、商品の値段がわからないので別の店員さんが陳列棚の間を走り回って確認。一方、客はきちんと長蛇の列に並んでトラブルもなく、こういうところに日本人の良さを実感しました。
とりあえず私も飲み物と少々お菓子を買い、また黙々歩くことに。
最初は他にも歩いてる人がいたのに、いつの間にか歩道には私一人だけで交通量もまばらに。
一切の灯のない夜道を年甲斐もなく「歩こう~歩こう~私は元気~♪」とトトロの歌を口ずさみながら歩きました。
頻繁に余震がある中ほとんど休まず歩き続け、やっと自分の町に入った頃には私の足も体力も限界に。しかも自宅付近へ向かうには真っ暗過ぎて危険だしどうしようかと考えていた時、通りかかった一台の車がスッと止まり、私を乗せてくれたんです。本当に天の助けのよう!助かりました。
地震について全く何も知らなかった私。
これでやっと家に帰れると安堵したのも束の間、夜の11時近いこの時点で、ようやく事態の深刻さを知ることになったのです。
つづく
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