つづき
翌日も周囲の水は引かず、どうすることもできない。ただ避難所から家の方を眺めるしかない。
周りの人達の会話が耳に入り、近所でも行方不明や亡くなった方がだいぶいることがわかると、悪い想像ばかりしてしまう。とにかくもう一度家に行ってみよう。そう決心した時、急遽ここから別の避難所へ全員移動することに。
自宅から離れた避難所へ移ってしまったら、ますますお互いの居場所がわからなくなるので、その前にどうしても家を確認したかったけど、消防の人に止められる。
仕方なく皆と一緒に、もっと海から離れた別の避難所に。
そこは国道に近い中学校で、教室の中に入ると黒板には「卒業おめでとう」の文字が。ちょうど地震当日が卒業式だったのかもしれない。
教室に入って床に腰を下ろす。やはり毛布も何もない。壁にもたれてしばらく眠っていると、ふいに誰かが肩を叩く。
顔を上げると、目の前には妹が!
職場にいて無事だった妹は車であちこちの避難所を訪ね、ようやく私を発見したとのこと。
それまで一人きりだったので、この時の安堵感と心強さは一生忘れないでしょう。
そして翌日。地震から4日目。
妹が婚約者と一緒に車で自宅まで行き、家の二階にいた両親を連れてきてくれて、ようやく家族全員が無事再会。
両親の姿を見た時は、つい声を出して泣いてしまいました。
こうして家族が揃い、今現在、同じ避難所で生活しています。
皆さん、そんなに心配しないで下さいね。
我が家は幸せです。
最大の財産である命が無事だったんですから。
今は、それだけで充分です(^-^)
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